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及川 貴史OIKAWA, Takafumi

正会員
左官/岩手県一関市

子どもの頃から父の仕事を見ていて、左官がいないと家は建たない、うちのおとうさんはすごいんだ、という思いを持っていました。

岩手には素晴らしい左官の建物がたくさんあります。それは父からも聞かされていたものの、左官になった当初はあまりわかっていませんでした。でもそのうち、地元の誇りである先人がつくってきたものを残していきたいという気持ちが強くなってきました。

残念ながら、技術の継承は地元ではいったん途絶えてしまってます。そこで、古い建物を修復する際には、日本左官会議の小林隆男さんから学んだり、昔のやり方を真似しながら現代の方法と合わせたり、探り探り行っています。

土蔵は、重機で一気に解体してしまったらそれで終わりですが、壁を一枚一枚めくっていくと、昔の教科書を開いているようです。配合がその都度違ったり、土地によって砂分の多さが違ったり、角はこうなっているのか、など。風化して土が落ちてしまった土蔵を見ても勉強になります。

いまの時代、みんなが古い建物や左官に興味をもっているわけではないですが、共感する人たちとのつながりを大切にしたいと思っています。

1986年、岩手県一関市に生まれる。高校卒業後、半年間、京都府左官技能専修学院で学び、地元に帰ってきて父親が営む株式会社及川左官に入社。文化財の土蔵の修復や個人所有の土蔵の修復、一般住宅、野丁場のRC造などを手がける。東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県気仙沼の文化財群の修復・再建工事も担当しており、2020年にはいよいよ男山酒造の修復が完了する予定。

株式会社及川左官  岩手県一関市室根町津谷川字竹野下162-1
Tel&Fax 0191 65 2427

東日本大震災で甚大な被害を受けた、気仙沼の老舗の魚問屋、小野健商店の土蔵を修復。2017年に完了した。国登録有形文化財。

戸前は黒漆喰磨き。残せる部分は生かしつつ、復元した。

修復された観音扉。

施工中(2014年春)。周囲のかさ上げのため、土蔵を持ち上げ、さらに奥に曳家された。

土蔵は2階まで水に浸かったとのことで、一部の損傷は激しかった。

驚くべきことに、上部の鶴と共に亀の漆喰彫刻は残されていた。

観音扉の部分。

大正中期に建築された気仙沼の陶器店、三事堂ささ木店舗。国登録有形文化財。やはり東日本大震災で被害を受けた。外壁のなまこ壁を施工した。

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