松木憲司さんがミラノのフオリサローネで土の磨きを発信します

左官の松木憲司さん(蒼築舎)が、イタリア生態学建築協会「ANAB (Associazione Nazionale di Architettura Bioecologica)」および、イタリアで食育を中心とした教育活動を展開する「GEN(齋藤由佳子代表)」と共に、ミラノで土の磨きを発信します。
イタリアには、ベネチアンスタッコなど石灰を使う伝統的な磨きがありますが、土の磨きは知られていないとのこと。松木さんは昨年のミラノ万博に出展、さらにミラノ市、サルデーニャ島カリアリ市、サッサリ市で、地元の赤土を使って大津壁を仕上げたり、ワークショップを指導。ミラノ市、レッジェエミリオ市、ブナ市では新しいデザインのカマドでご飯を炊くイベントを開催して、大きな反響を得ました。それが、今回の動きにつながったそうです。

まず、初めての試みとして行われるのが、土磨きのコンテスト「テッラ・ミガキデザイン(Terra Migaki Design)」です。対象は土をメインとする磨きを使ったインテリアやプロダクト。サスティナブルで新しいデザインを創造し、ひいてはイタリアと日本の文化交流を目指すもので、優秀作には日本への旅行と日本の鏝が授与されます。

4月2日(土)〜17日(日)には、同名の展覧会「FUORISALONE 2016 テッラ・ミガキデザイン」を開催(イタリア日本国交150周年記念事業)。フオーリサローネとは、世界中からデザインの関係者が集まるミラノサローネと同時期にミラノ市街で開かれる多種多様なイベントの総称。イタリアの建築家やデザイナーと松木さんが協同でデザインし、松木さんが制作したかまどや、「コヘッツィ」シリーズなどが展示されます。会場は、工場跡地を再生したギャラリー、ファッブリカ・デル・バボーレ(FABBRICA DEL VAPORE via Procaccini 4, Milano)です。

会期中の4月13日には、コンテストの結果が発表されます。また、8日(金)〜10日(日)には同会場でワークショップも開かれます。ミラノサローネに行かれるみなさま、または知り合いが行くという方、ぜひ訪れてみてください。

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