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山口 義隆
YAMAGUCHI, Yoshitaka

正会員
左官 / 滋賀県甲賀市
左官を始めた当初は、丸竹を割って小舞を編んで、荒壁つけて中塗りして、じゅらく壁(既調合)で上塗りするのが普通でした。ここらへんは、山の表面をめくれば、下から粘土が出てきます。土がいいんです。土を山からとってきて、乾かしてふるって使うこともありました。オイルショックや阪神大震災をきっかけに、そういった仕事はどんどん減っていきました。蔵も修理せずに処分されています。傷んだ蔵がペンキで塗られてしまうこともありますが、そうすると壁が呼吸できなくなって、中で蒸れて竹などが腐ってしまいます。
住宅も最近はセメントモルタルの仕事が多いのですが、希望してもらったら、土で仕上げさせてもらいます。

1952年滋賀県甲賀町生まれ。17歳から父のもと、左官を始める。当時の仕事は、長州風呂の据付け、洗い場の床と壁のモザイクタイル張りとプラスター塗り、台所のモザイクタイルの流し、おくどさん、住宅の壁塗り、土蔵の修理などだった。住宅の様相が一変してしまった現在、伝統的な仕事は土蔵の修理くらいになった。

山口左官店
滋賀県甲賀市甲賀町隠岐2123

経年で劣化した土蔵の修復。白壁をはがし、中塗りからやり直した。仕上げは調合した漆喰。
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