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「左官」とは壁を塗る職人、およびその技術を指します。民家も町家も、城郭も土蔵も、日本の建物の多くは、左官が壁を塗って仕上げてきました。しかし、その伝統技術を受け継ぐ人がいま、急速に減っています。日本左官会議は、この素晴らしい技術と文化を受け継ぎ、発展させたいと願って結成されました。

日本では、豊富な森林を背景に木造建築が進化してきました。それに呼応するように発展したのが左官の技術です。竹や木材などの骨組みに、土や砂、ワラなどに水を混ぜて塗りつけ、壁をつくる。それは、高温多湿の気候に適しており、自由で懐が深く、それぞれの地域や文化を映して、豊かに高度に発達してきました。明治になって洋風建築が入ってきても、戦後、コンクリート造のビルが普及しても、左官職人は引き継がれた技術を生かして、建築の仕上げを担ってきました。
しかし近年、建築が凄まじい速度で工業化、商品化されていくなかで、経験と勘がモノをいう職人技術は、一般の人々の暮らしからどんどん離れた存在になってしまいました。

日本の左官は、現場に合わせて素材を調合し、厚く塗りつつ鏝(こて)を使って平滑に仕上げるというところに特徴があります。これは世界的に見ても随一といえる技術です。さらにそこには、地域の材料や住み手の物語などを込めることもできます。自然素材だけを使って、ひとのエネルギーで壁や床をつくることも、左官なら可能です。

左官は、単純に見えて奥深い世界です。そして、日本にはこの技術を習得し、未来へつなげていきたいという職人がまだまだたくさんいます。そして、じつはこのローカルな技術は、インターナショナルでもあります。
どうぞ、私たちの活動を応援してください。

事業概要

  • 左官を広く知ってもらうための広報・啓蒙活動
  • 左官職人を対象とした研修会、指導者育成事業
  • 建築関連法案の研究と、法案への提言、提案
  • 伝統的建築物の修復、保全および左官を中心とした建築物の提案、施工。そのための技術、材料の研究開発。
  • 土と左官に関する国際交流

議長ご挨拶

創設時の地固めという重責を果たされた原田進議⻑、具体性と実効性を兼ねた活動により私達の進むべき方向を示された挾土秀平議⻑、お二方の跡を受け、日本左官会議議⻑を務めさせていただきます。

古来より左官は日本人の生活・文化に深く寄り添い、時代の風雪に耐えながら、現在まで脈々と生き残ってきました。
無償の恵みである自然素材、道具としての枠を超え左官の体の一部ともいえる鏝、職人、それらを取り巻く人々などすべてが、多種多様な“糸”となって結ばれ、つながり、広がっていく。
そういった共存共栄が、左官の必要条件であったことはいうまでもありません。

このような先人・先輩達が1つ1つ丁寧に紡ぎ、培ってきた左官という道を確実に未来へつなげていくことを指針とし、皆様にお力添えいただき、活動していければ幸いです。

2022年8月吉日
日本左官会議  議長  長田幸司

長田 幸司  OSADA, Koji

1975年神奈川県湯河原町生まれ。祖父、父も左官。日本大学短期大学部から中央学院大学に編入、卒業。1996年小田原城銅門の復元工事をきっかけに左官を志す。1998年から3年間、京都の岸左官工業での修行後、地元へ戻る。左官の榎本新吉さん、久住章さんとの出会いが大きな転機となる。2008年〜長田左官工業代表。住宅を中心に、土蔵や文化財の修復など、幅広い仕事を手がける。

役員

議長長田 幸司
副議長川口 正樹    藤田 秀紀
総務理事宇野 勇治
事務局長多田 君枝

情報公開

定款
令和3年度事業報告書貸借対照表正味財産増減計算書
令和2年度事業報告書貸借対照表正味財産増減計算書
令和元年度事業報告書貸借対照表正味財産増減計算書
平成30年度事業報告書貸借対照表正味財産増減計算書

所在地

一般社団法人 日本左官会議
〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町4-10 大原第五ビル 4B
Tel. 03-6823-5317    Fax. 03-6667-6108