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会員紹介

荒木 大介
ARAKI, Daisuke

正会員
左官 / 福岡県那珂川市
左官に邁進していた父親の仕事には、妥協しない姿勢、細部に対するこだわりがありました。父の跡を取り、会社の代表になって4年目になりますが、見ていたことと、実際に自分で責任を持つことは全然違っていました。そんなときに、「自分は自分でいけよ、父上も同業者と思って、気楽にいけばいい」と久住章親方に言ってもらい、だいぶ肩の力を抜いてできるようになりました。

代表となってから人と話すことが増えました。文化財などでは基本的に昔の施工法が採用されますが、現代ならではの進化した材料もあり、耐久性を上げる工法などを提案させてもらうこともあります。

講習会や現場で知り合った同世代の仲間が多く、SNSでみんなの仕事を見て刺激を受け、またやり方を教えてもらったりできるのは、いまならでは良さだと思います。新規の仕事も増えて、父親とはまた違う個性で、人を包み込むような壁も持ち味になってきたと思います。

家族で好きな音楽が、いい気分転換になっています。ときどき玄界灘に船を出し、釣り糸を垂れてぼーっとしていますが、いつのまにか壁のことを考えています。

幼い頃から学校が休みの時は父親の現場によく付いて行き、その現場の雰囲気やものづくりの素晴らしさを感じる。高校卒業後に富士工舎の前身の荒木左官店に弟子入り、2006年国家資格である左官一級技能士に合格。同時に福岡県優秀賞受賞。2013年京都で行われた第45回全国左官技能競技大会で準優勝。 2021年5月(株)富士工舎、代表取締役就任。 九州全域を中心に、一般住宅から文化財、国宝、世界遺産等の現場に多く携わり、たくさんの経験をさせていただき、現在も社寺建築を中心に仕事をする。 伝統工法と現代工法を上手く融合させ、富士工舎オリジナルの壁づくりを心がけている。

株式会社富士工舎
福岡県那珂川市別所1103-1
Tel. 092-952-4170
株式会社富士工舎

大牟田市、延命公園のすべりだい
8.5×4mのすべりだいは、滑り面と手すり4箇所は白セメントと寒水石の研ぎ出し仕上げ。階段は同じ材料の洗い出し。2024年春施工。
大川市、文化財の個人邸の戸袋
もとの意匠を復原。黒漆喰を塗りながら、白い型抜き漆喰を埋め込んでいった。寸法もきっちり合わせ、オリジナルの持つ重厚感を出すことを心がけた。2022年6月施工。
福岡市、櫛田神社前駅
駅名表示の看板に博多塀の意匠でフレームを製作した。瓦をサンダーでランダムに切って、下から積み上げていき、太宰府の石をはめ込んでいる。2×2.2m。2023年10月施工。
福岡市、丸久建材の左官ショールーム入り口
左官が好きな建材店の若社長が、建材店の空いた部屋を左官ショールームに。廊下から入る入り口の腰壁は日干しレンガを積んで掻き落とした。上部は土壁の掻き落とし。2023年施工。
丸久建材の左官ショールーム内部
右の壁は板下地で凹凸をつくり、高い白の部分は漆喰、低い部分は稲荷山黄土で、中塗り仕舞いとしている。土間は黒い部分は大磯洗い出し、周囲は三和土風洗い出し仕上げ。サンプル30枚も展示している。2023年施工。
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