《7/5 茨城・取手》国登録有形文化財「旧渡辺甚吉邸」見学会

旧渡辺甚吉邸は1934(昭和9)年、東京都港区白金台に、岐阜の名家渡辺家の14代当主甚吉の私邸として建てられた洋館です。チューダー様式ですが、部屋ごとにロココ、山小屋風、和風など多様な様式が見られ、昭和初期の日本住宅建築の傑作と言われます。

住宅専門会社「あめりか屋」の山本拙郎の設計と遠藤健三による施工、ふたりの恩師で考現学者の今和次郎によるインテリアという奇跡のチームの仕事です。甚吉は普請に先駆けた1930〜1931(昭和5〜6)年、遠藤をともなってヨーロッパに遊学しています。とくにイギリスで多くの建物を見てまわっており、チューダー様式を気に入ったようです。また昭和9年竣工にもかかわらず、台所のステンレス流し台など、最先端の設備が備わっています。

食堂の見事な天井のほか漆喰装飾が随所にあり、左官の見どころも多数です。泰山製陶所製作のタイルも使われています。甚吉邸は近年に解体の危機を迎えましたが、保存運動などにより2022年3月に前田建設工業ICI総合センターに移築されました。

当日は移築時施工にかかわった左官・白石博一さん、学芸員の水野僚子さんに解説していただきます。常時公開している施設ではなく、貴重な機会ですのでどうぞご参加ください。

移築後の外観。写真/白石博一
応接室の漆喰装飾の天井。照明デザインは今和次郎。写真/白石博一
食堂天井には漆喰で立体的な装飾が施されている。写真/白石博一

概要

国登録有形文化財「旧渡辺甚吉邸」見学会【受付は終了しました】

日時2023年7月5日(水) 14:00~16:00頃
※13:45に関東鉄道常総線「寺原」駅南口改札前に集合
住所茨城県取手市寺田5270 ICIスタジオ [Googleマップ]
定員30名 ※応募者多数の場合は先着順、当日の詳細などは追ってご連絡いたします。
参加費日本左官会議会員は無料。同伴、一般は1,000円。
※当日現金にてお支払いいただきます。
お釣りのないようにご用意いただけますようお願いいたします。

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