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2018/11/09

ミニかまどづくりワークショップ、終了しました

2018年10月27日(土)、東京目黒区の伊佐ホームズ駒沢住宅で、「ミニかまどづくりワークショップ」を開催いたしました。
講師は、日本左官会議理事の小沼充が担当しました。今回のミニかまどは、小沼が「持ち運びができる」ことを念頭に開発したもので、素材は、石灰、珪藻土、セメント。取っ手付きのバケツを型に成型しているので、同じバケツが収納ケースになり、女性でも片手でラクラク持てるという優れものです。

会場となった伊佐ホームズ駒沢住宅・ギャラリー櫟では、「第5回世田谷児童絵画コンクール ぼくの町、私の好きな場所、絵画展」と「収穫祭」を開催していました。子どもたちの絵はどれも素晴らしく、惹き付けられます。

ワークショップは、あらかじめ成型されたこのミニかまどにノロがけして磨く工程を体験します。
ここでいうノロとは漆喰、白土、ベンガラを原料にした赤いペースト状の材料で、しばらく寝かせてあります。伊勢や京都などで、ピカピカ光る赤い立派なかまどを目にした方もいらっしゃると思いますが、このワークショップも伝統的な左官の技法を応用したものです。
まずは、このノロを刷毛で全体に薄くまんべんなく塗りつけます。これを2回繰り返します。参加者の皆さんは、すぐに要領を飲み込んで、ていねいに塗りつけていました。子どもさんも白いところがなくなるよう、真剣に塗り込んで、最初の工程は無事終了。

赤いノロを塗りつけます

さて乾かしている間に、泥団子のもとを用意しました。これは藁スサや砂を混ぜた土を芯にして、砂漆喰を塗りつけたもので、小沼の師匠である千石の左官、榎本新吉氏が元祖。やはり左官の技術を応用してつくられているのがポイントです。これにやはりさきほどと同じノロを塗りつけ、乾き始めた頃に小さなガラスビンの口を使ってそっと磨いていきます。最初はただクルクルと表面を撫でているだけに感じられますが、ある時点で一部がぐっと光り始めます。そうなるとみんな夢中。全体をピカピカにしよう、もっと光らせようと熱がこもります。

その時間を利用してドライヤーでかまどを乾かし始めます。「水引き」といいますが、左官においては水分量を見ながら工程をすすめることが非常に重要なのです。
ほぼ乾いたかまどから、仕上げの塗りつけに入りました。今度もやはり二度塗ります。みなさんだいぶ慣れてきた様子。あらら、お子さんはまだ泥団子に夢中ですね! さてスポンジで水分をとって少し乾き始めた頃、今度は軍手を使ってかまどを磨きます。小沼さんは「両手でそっと包むようにして、全体を磨くように」と指導。やってみると、少しずつ艶が出てきます。かまどがぐんとイキイキ見えてくるのは驚きです。赤い色を纏っただけでも、かまどは十分に魅力的なのですが、「磨くということはこういうことなのか!」とわかってくると、もうどんどん磨かずにはいられません。人が手間をかけることによって、材料はいくらでも変身していくのです。職人技術と通じる点です。

ほぼ完成となったら、小沼がそれぞれにオリーブオイルを塗ってまわります。濡れ色を帯びて、かまどはさらに磨きやすくなりました。「あとは気の済むまでやってください」。そう言って、ワークショップはお開きに。「できた〜」「光ったねー」「これでかまどご飯が炊ける!」とみなさん嬉しそうです。南部鉄器の羽釜と一緒にお持ち帰りいただきました。

後日、参加者のひとり、Mさんが写真を送ってくださいました。念願だった「おこげ」もできて、とってもうまく炊けたと喜んでいただけました。よかったです!

参加してくださったMさんが送ってくださった写真。ごはんがつやつやでおいしそうです。
おこげができるのは、かまどならではですね。

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