第3回「日本の壁をみる」遠山記念館見学会を開催しました

晴天に恵まれた5月11日、埼玉の遠山記念館で、第3回「日本の壁をみる」を開催しました。
解説は、顧問会員である久住章さんと勝又久治さん。
左官職人をはじめ、設計者、メディア関係者など多くの方々にご参加いただきました。

遠山記念館は、日興證券の創始者、遠山元一が母のために
昭和8年から2年7カ月の歳月を費やして完成させた邸宅です。
まさしく施主の審美眼と優れた職人技術の結晶といえ、左官的にも見どころはたくさんあります。
亀甲形研ぎ出しの土間、大津磨きの壁、外壁のほたる壁にうなり、
久住さんの解説を聞いてまた感心し、の繰り返しでした。
2枚の土の板が重なっているように見える落し掛け、花頭口の抱き(小口)の漆喰磨き、
お稲荷さまの土台の人造の洗い出しなど、
素人が見ても左官技だと気付かない部分を知ることができたのも、興味深かったです。
東日本大震災の際に傷んでしまい、勝又さんによって修理された「本霞」の壁も風格を感じさせました。

早々に定員を超えてしまったため、ご希望をいただいたにもかかわらず、
参加いただけなかった方、申し訳ありませんでした。

日本左官会議では、今後もこのような催しを企画していきたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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